
「痩せるためには代謝を上げよう」
「代謝を上げるためには運動をして筋肉をつけよう」
「年を重ねるごとに代謝は落ちる」
などの言葉をよく耳にすることがあります。
しかし「代謝」って一体何ものなのか?
「代謝」についてとことん深堀してみたいと思います。
<代謝とは何?>
人間は細胞の中で化学反応を起こし、それによってエネルギーを作り出しています。
代謝とは体内で起こる化学反応全般のことをいいます。
運動するにも、体温を保つためにも、生きるためにはエネルギーが必要です。
代謝とは生きていくために必要なエネルギーを作ることでもあります。
<人間の体には基礎代謝、活動代謝、食事誘発性熱代謝の3種類の代謝がある>
●基礎代謝
内臓を動かしたり体温を保ったり、生命活動に使うエネルギーのこと。
主に筋肉や内臓の中で使われています。
筋肉の量が多いと痩せやすくなるというのは、「体の中で消費されるエネルギー量=筋肉の量」であるからです。
基礎代謝を上げるためには運動をし、筋肉量を増やしたらよいのです。
●活動代謝
勉強したり、考え事をしたり、体を動かしたりしたときに使うエネルギーのこと。
基礎代謝が生命を維持するために消費されるのに対し、活動代謝は頭を働かせたり、運動をしたりするために
あると言えます。
暴飲暴食をして、運動をしないと体重が増えてしまうのは
基礎代謝に必要なエネルギー量を超えてしまっているのにも関わらず、残ったエネルギーを活動によって
消費しないからです。
運動をすると太らないというのは、活動代謝のエネルギーが多くなるからです。
●食事誘発性熱生産
食べ物を消化したり、吸収するときに生じるエネルギーのこと。
食事をすると体温が上昇したり、汗が出たりするのはこの代謝の影響です。
<エネルギーを生み出すことが出来る3大栄養素とは>

エネルギーを生み出すことができる3大栄養素は「たんぱく質」「糖質」「脂質」です。
この3大栄養素はそのまま体の中で消化されるのではなく、食べたものを分解してエネルギーに変わります。
●たんぱく質の代謝
たんぱく質は食事後、アミノ酸(20種類の成分)に分解され、小腸から吸収されます。
アミノ酸は肝臓に届いた後、全身の細胞へと運ばれ、内臓や筋肉・爪・髪などの成分になります。
●糖質の代謝
糖質はごはん、パン、麺類などの炭水化物に多く含まれています。
糖質は食事後、脳の栄養源になるブドウ糖として分解され、エネルギーに素早く変化するのが特徴です。
ブドウ糖は肝臓に届いたとき「グリコーゲン」という糖の不足に備えて、貯蔵されるしくみをもちます。
●脂質の代謝
脂質は脂質の多いお肉、オリーブオイルや植物油脂などに多く含まれています。
脂質は食事後、脂肪酸とグリセリンに分解され、小腸で吸収されます。
中性脂肪・コレステロール・リン脂質の3つに分けることができます。
コレステロールはホルモンの材料となり、細胞膜をつくったり、脂肪の吸収を助けたりする働きをします。
<まとめ>
普段よく耳にする「代謝をあげるためには~」と言われている代謝とは基礎代謝のことを指しています。
基礎代謝とは生命活動を保つために必要なカロリーで成人女性で1日当たり約1200キロカロリー、
成人男性で約1500キロカロリーが必要です。
基礎代謝は筋肉量や自律神経活動と大きく関係し、年齢と共に低下します。
筋トレなどの運動を取り入れることによって除脂肪体重(全体から体脂肪の重さを引いた体重)が1キロ増加すると
基礎代謝は約50キロカロリー増えます。
基礎代謝を増やすためには、筋トレをはじめてみるのはいかがでしょうか。
また日常生活でもエレベーター、エスカレーターを使わず階段を利用するだけでも簡単に運動を取り入れることが出来ます。
代謝を作り出すために必要なエネルギーである3大栄養素「たんぱく質」「糖質」「脂質」を
バランスよく食事に取り入れ、効果的に代謝を上げましょう。
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